专利摘要:

公开号:WO1991019846A1
申请号:PCT/JP1991/000809
申请日:1991-06-17
公开日:1991-12-26
发明作者:Ikuo Tajima;Minao Fukuoka;Takashi Ito;Satoru Suzuki
申请人:Tokai Kogyo Mishin Kabushiki Kaisha;
IPC主号:D05C5-00
专利说明:
[0001] 明 細 書
[0002] 発明の名称 技術分野
[0003] この発明は、 主として工業用の刺繡ミシンに関する。
[0004] 背景技術
[0005] この種のミ シンは針棒駆動機構、 釜駆動機構及び天秤駆動機構など、 刺繡縫い に必要な各種の駆動機構を備えている。 そして例えば複数のへッ ドを備えた多頭 式ミシンの場合、 各へッ ドにわたつて貫通させた一本のミシン主軸の回転により、 前記各駆動機構が機械的な連動機構を通じて所定のタイミングで作動するように 構成されている。
[0006] このような、 従来の刺繡ミシンにおいては駆動源が一つで済む反面、 各駆動機 構について前記連動機構を必要とし、 その構造が複雑になるとともに、 それぞれ の連動機構の作動に伴う振動や騒音も無視できない。 なお振動、 騒音に関しては 特に多頭式ミシンの場合において問題となる。
[0007] また刺繡鏠いに必要な各駆動機構の作動タイミングは、 それぞれの連動機構に よって機械的に決定される。 したがつて縫製対象物の違いなどに応じて作動タィ ミングを変更するといつた自由度はない。
[0008] 発明の目的
[0009] 本発明の技術的課題は、 剌繡縫いに必要な各駆動機構の作動タイミングの自由 度を大幅に高めるとともに、 機械的な連動機構を最小限にとどめ、 もって振動や 騒音の低減を図り、 また被刺繡物に応じた適正な剌繡が可能となり、 さらには同 一の被刺繡物に対する剌繡については所望の風合いを出すことができる剌繡ミシ ンを提供することである。
[0010] 発明の開示
[0011] 前記課題を解決するために、 本発明に係る剌繡ミシンは次のように構成されて いる。
[0012] 即ち、 剌繡縫いに必要な各駆動機構のうちの少なくとも一つが、 他の駆動機構 から独立した駆動源をもっている。 そしてこの駆動源と他の駆動機構の駆動源と を同期駆動させるように制御する制御装置を備えてレゝる。
[0013] また、 前記課題を解決するために、 剌繡ミシンは次のように構成されていても よい。
[0014] 即ち、 複数のミシンへッ ドを備える多頭式の刺繡ミシンにおいて、 刺繡縫いに 必要な各駆動機構のうちの少なくとも一つが、 他の駆動機構から独立した駆動源 をもち、 この駆動源と他の駆動機構の駆動源とを同期駆動させるように制御する 制御装置を備え、 さらに前記独立した駆動源が前記各ミシンへッ ドの共通駆動源 となっている。
[0015] さらに、 前記課題を解決するために、 刺繡ミシンは次のように構成されていて もよい。
[0016] 即ち、 複数のミシンへッ ドを備える多頭式の刺繡ミシンにおいて、 刺繡縫いに 必要な各駆動機構のうちの少なくとも一つが、 他の駆動機構から独立した駆動源 をもち、 この駆動源と他の駆動機構の駆動源とを同期駆動させるように制御する 制御装置を備え、 さらに前記独立した駆動源は前記の各ミシンへッ ド毎に設けら れている。
[0017] 前記構成によれば、 独立した駆動源をもっている駆動機構については、 機械的 な連動機構を削減できてその構造が簡素化され、 これによつて振動や騷音も低減 される。 また前記制御装置からの制御信号により、 独立した駆動源をもつ駆動機 構の作動タイミングを刺繡の態様に応じて自由に設定できる。
[0018] このように、 独立した駆動源をもつている駆動機構は機械的な連動機構が不要 となるため、 その構造が簡単となり、 かつ振動や騒音も低減されるとともに、 作 動タイミングの自由度が大幅に高められて縫製作業の高速化及び縫い上がり調子、 すなわち剌繡の風合 、の多様化が可能となる。
[0019] 特に、 各ミシンへッ ド毎に前記独立した駆動源が設けられているタイプのもの は、 各ミシンへッ ド毎に前記独立した制御が可能となる。
[0020] 図面の簡単な説明
[0021] 図面は本発明の実施例を示し、 図 1は第 1実施例のミシンへッ ドの縦断面図で ある。 図 2は第 1実施例のミシンへッ ドの正面図である。 図 3は第 1実施例のミ シンの各駆動機構を図 1の右方向からみた断面図である。 図 4は剌繡ミシン全体 を表した外観斜視図である。 図 5は各駆動機構の間の作動タイミングを枠駆動の タイミングと共に表した説明図である。 図 6は一本の針棒をボーリング用に使用 した場合の断面図である。
[0022] 図 7は第 2実施例のミシンへッ ドを図 1と対応させて表した縦断面図である。 図 8は第 2実施例の各駆動機構を図 Ίの右方向からみた断面図である。
[0023] 図 9は第 3実施例のミシンへッ ドを図 1と対応させて表した縦断面図である。 図 1 0は第 3実施例の各駆動機構を図 9の右方向からみた断面図である。
[0024] 図 1 1は第 4実施例のミシンへッ ドの主要部を表した縦断面図である。 図 1 2 は図 1 1の一部を右側からみた構成図である。
[0025] 図 1 3は第 5実施例のミ シンへッ ドの主要部を表した縦断面図である。 図 1 4 は図 1 3の I I一 I I矢視図である。 図 1 5は刺繡ミシンの制御ブロック図である。 図 1 6は針棒駆動ドライバーの回路図である。 図 1 7は釜の回転角度と針先位置 との関係を表した図である。 図 1 8は環縫い刺繡機のル一パ駆動装置の一部破断 断面図である。 図 1 9はコード等の縫い付け機能を付加した刺繡ミ シンの縦断面 図である。
[0026] 実施例 .
[0027] 次に本発明の実施例を図面にしたがって説明する。 なお以下の実施例は、 多頭 多針式の刺繡ミ シンに本発明を適用したものである。
[0028] 第 1実施例
[0029] 図 4に刺繡ミシンの概要が外観斜視図で示されている。 この図面から明らかな ように、 テーブル 1上のミ シンフレーム 1 0の前面には複数個 (図面では六個) のミシンへッ ド Hが一定の間隔で配置されている。 そこでこれら各ミシンへッ ド Hの構成について説明する。
[0030] 図 1に一つのミ シンへッ ド Hが縦断面図で示され、 図 2に同じく ミ シンへッ ド Hの正面図が示されている。 これらの図面において、 まずミシンヘッ ド Hはァー ム 1 2と針棒ケース 1 4とを備えている。 この針棒ケース i 4は前記アーム 1 2 の前面部 (図 1の右側面部) に配置され、 リニアベアリング 1 6、 ラジアルベア リング 1 7及びアーム 1 2のガイ ド 1 3により図 2の左右方向ヘスライ ド可能と なっている。 またアーム 1 2の背面部 (図 1の左側面部) は、 前記ミ シンフレー ム 1 0に固定されている。
[0031] 前記針棒ケース 1 4には複数本 (本実施例では六本) の針棒 1 8力 図 2の左 右方向に一定の間隔をもってそれぞれ上下動作可能に組付けられている。 これら 各針棒 1 8のほぼ中間位置には針棒抱き 2 0がそれぞれ固定されている。 各針棒 抱き 2 0は図 1の左側において突出部 2 2をそれぞれ備えている。
[0032] 前記各針棒 1 8の上端部のばね受け 1 9と針棒ケース 1 4の上部横フレーム 1 4 a上面との間には、 各針棒 1 8を常に上方向に付勢する針棒保持スプリング 2 4がそれぞれ設けられている。 このスプリング 2 4の弾性力により、 各針棒 1 8 は後述する針棒駆動力を受けない限り、 図 1及び図 2の実線で示されている上死 点位置に保持されている。 なお前記各針棒 1 8の下端部には縫い針 2 6がそれぞ れ装着されている。
[0033] 前記アーム 1 2には図 1で示されているように、 前記各針棒 1 8と平行な一本 の基針棒 4 0が配置されている。 この基針棒 4 0の軸上には、 駆動部材 4 2が上 下動可能に組付けられている。 この駆動部材 4 2には、 上下一対の係合突片 4 3 がー休に形成されている。 これら両係合突片 4 3の間には、 アーム 1 2に対する 針棒ケース 1 4の前述したスライ ドによって選択された一本の針棒 1 8の突出部 2 2が係合することとなる。
[0034] 前記針棒ケース 1 4には、 各針棒 1 8と対応する箇所において天秤 3 0がそれ ぞれ配置されている。 これらの天秤 3 0は、 針棒ケース 1 4に両端が支持された 天秤軸 3 4の軸上においてそれぞれ回動可能に支持されている。 そして各天秤 3 0は天秤軸 3 4の軸芯を中心とするギヤ 3 2をそれぞれ備えている。
[0035] なお前述のように選択された針棒 1 8に対応する天秤以外の各天秤については、 それぞれのギヤ 3 2の一部が、 天秤軸 3 4の下方において前記アーム 1 2の上面 に固定された天秤レール 3 6に嚙み合って図 1の実線で示された姿勢に保持され ている。
[0036] さらに前記アーム 1 2には、 前記基針棒 4 0の後方 (図 1の左方) においてこ の基針棒 4 0と平行に布押え軸 5 2が上下動可能に組付けられている。 この布押 え軸 5 2の下端部には、 アーム 1 2の下面において布押え 5 0が固定されている c また布押え軸 5 2の軸上にはピン 5 4が固定されている。 —方、 前記テーブル 1上における針板 2の下面には、 通常よく知られているよ うに釜 6 0が配置されている。 この釜 6 0を回転させる釜軸 6 2は、 テーブル 1 下面のフレーム 1 aに対して回転可能に支持され、 かつその端部にはギヤ 6 4が 固定されている。
[0037] 次に刺繡ミ シンの各種駆動機構、 すなわち針棒駆動機構 7 0、 天秤駆動機構 8 0、 布押え駆動機構 9 0及び釜駆動機構 100 について説明する。 まずこれらの各 駆動機構 7 0 , 8 0 , 9 0 , 100 は図 1から明らかなように、 それぞれ駆動軸 7 0 A, 8 0 A, 9 0 A, 100Aを有し、 釜駆動機構 100以外の各駆動軸 7 0 A, 8 O A , 9 0 Aは図 4で示されているように各ミシンへッ ド Hに渡って貫通してい る。 また釜駆動機構 100 の駆動軸 100Aはテーブル 1の下面に挿通されている。 図 3に前記駆動機構 7 0, 8 0, 9 0, 100 が図 1の右側からみた断面図で示 されている。 この図 3からも明らかなように、 前記各駆動軸 7 0 A, 8 0 A, 9 0 A, 100Aはサ一ボモータなどの駆動源 7 0 B, 8 0 B , 9 0 B, 100Bから個々 に動力を受けるように構成されている。 そして釜駆動機構 100 の駆動軸 100Aのみ は、 その駆動源 100Bから一方向への回転を受け、 その他の駆動軸 7 0 A, 8 0 A, 9 0 Aについてはそれぞれの駆動源 7 0 B, 8 0 B , 9 0 Bから往復回動を受け. るようになっている。
[0038] また各駆動機構 7 0, 8 0, 9 0, 100 はそれぞれアブソリユートエンコーダ 7 0 C , 8 0 C , 9 0 C , 100Cを備えている。 そして釜駆動機構 100 のェンコ一 ダ 100Cからの信号を、 他の駆動機構 7 0, 8 0, 9 0の作動基準としている。
[0039] さて各ミシンへッ ド H内において、 前記針棒駆動機構 7 0の駆動軸 7 0 Aには、 レバー 7 2がこの駆動軸 7 0 Aと共に回動するように取付けられている。 このレ バー 7 2の先端部は前記駆動部材 4 2に対し、 リンク 7 4及びピン 7 5, 7 6に よって連結されている。 したがつてこの駆動部材 4 2は駆動軸 7 0 Aの往復回動 により、 基針棒 4 0に沿って上下に往復駆動されることとなる。
[0040] また前記天秤駆動機構 8 0における駆動軸 8 0 Aの軸上には駆動ギヤ 8 2が固 定されている。 この駆動ギヤ 8 2の前方 (図 1の右方) で対応する箇所において は前記天秤レール 3 6のレール部が切り欠かれている。 これにより針棒 1 8の選 択動作に伴って駆動ギヤ 8 2の前方に位置した天秤 3 0のギヤ 3 2のみが駆動ギ ャ 8 2に嚙み合うとともに、 天秤レール 3 6との嚙み合いは解除される。 このた め選択された天秤 3 0のみが、 駆動軸 8 0 Aの往復回動に連動して天秤軸 3 4の 軸芯回りに往復回動することとなる。
[0041] 前記布押え駆動機構 9 0の駆動軸 9 O Aにはレバー 9 2が、 この駆動軸 9 O A と共に回動するように取付けられている。 このレバー 9 2の先端部には、 前記布 押え軸 5 2のピン 5 4に係合した係合溝 9 4が形成されている。 この駆動軸 9 0 Aの往復回動により布押え軸 5 2と共に前記布押え 5 0が上下動作する。
[0042] 前記釜駆動機構 100 における駆動軸 100Aの軸上には駆動ギヤ 102が固定されて いて、 このギヤ 102 は前記釜軸 6 2のギヤ 6 4に嚙み合っている。 したがつてこ の駆動軸 100Aがー方向へ連続して回転することにより、 前記釜 6 0が回転するこ ととなる。
[0043] 図 3で示されている制御装置 110 は、 マイクロコンピュータなどを用いて構成 されている。 この制御装置 110 は、 前記各駆動機構 7 0 , 8 0 , 9 0, 100 のァ ブソリュートエンコーダ 7 0 C, 8 0 C , 9 0 C, 100Cからの信号に基づき、 釜 駆動機構 100 の駆動軸 100Aを基準としてその他の駆動軸 7 0 A, 8 0 A , 9 0 A の作動位置を制御すべくそれぞれの駆動源 7 0 B , 8 0 B , 9 0 Bに信号を出力 する。 なおこの制御装置 110 は、 サーボ系の外部に設けられる場合と内部に設け られる場合とがある。
[0044] 図 5に、 前記制御装置 110 の制御に基づく各駆動機構 7 0, 8 0, 9 0, 100 の作動タイミングが、 刺繡縫いのための枠駆動のタイミングと併せて示されてい る。 この図 5に示されている作動タイミングにおいて、 点線は従来装置の場合を 示し、 実線は本実施例の場合を示している。
[0045] 前記構成の刺繡ミシンにおいて、 ミシンへッ ド Hのアーム 1 2に対し針棒ケー ス 1 4が図 2の左右方向にスライド操作されると、 これによつて選定された一本 の針棒 1 8の突出部 2 2が、 前記駆動部材 4 2の係合突片 4 3 , 4 4の間に係合 する。 これと同時に、 選択された針棒 1 8と対応する一つの天秤 3 0のギヤ 3 2 が天秤駆動機構 8 0の駆動ギヤ 8 2に嚙み合う。
[0046] この状態で前記針棒駆動機構 7 0、 天秤駆動機構 8 0及び布押え駆動機構 9 0 が釜駆動機構 100 の駆動を基準として、 図 5に示されている所定のタイミングで 駆動される。 まず針棒駆動機構 7 0については、 駆動軸 7 O Aと共に回動するレ バー 7 2の動作により前記駆動部材 4 2が基針棒 4 0に沿って昇降動作を繰り返 す。 これにより前述のようにして選択された一本の針棒 1 8が昇降駆動される。 また天秤駆動機構 8 0の駆動軸 8 0 Aがその駆動ギヤ 8 と共に回動すること により、 前記針棒 1 8と対応する一つの天秤 3 0が天秤軸 3 4を支点として往復 回動する。 さらに布押え駆動機構 9 0の駆動軸 9 0 Aの回動により、 これと共に 回動を繰り返すレバー 9 2を通じて前記布押え軸 5 2が布押え 5 0と共に昇降駆 動される。
[0047] 前記の各駆動機構 7 0 , 8 0, 9 0, 100 は、 それぞれ独立して駆動されるた め種々の利点が発揮される。
[0048] まず針棒駆動機構 7 0については図 5から明らかなように、 針棒 1 8 (縫い針 2 6 ) が布面から上がっている時間を長く設定できる。 これにより枠駆動のタイ ミングに余裕ができる。 さらには縫製の種類や縫製の対象に応じて針棒 1 8の昇 降のタイミングを自由に変更できる。
[0049] また針棒駆動機構 7 0における駆動軸 7 O Aの回動角も変更でき、 これによつ て針棒 1 8の昇降ストロークが調整される。 すなわち縫製時には針棒 1 8の上死 点位置を下げて昇降ス卜ロークを可能な範囲で小さく し、 布の張り替え作業時な どにおいては針棒 1 8を大きく上昇させて作業性を高めることができる。
[0050] 図 6に前記針棒ケース 1 4の各針棒 1 8のうちの一本の下端にボーリングメス 2 8を取付けた実施例が断面図で示されている。 このボーリングメス 2 8は針棒 1 8の駆動によって布地に穿孔 (ボーリング) するためのもので、 先端が尖った テ一パ状となっている。 なおボーリングメス 2 8は、 通常は図 2の最も右側に位 置する第 1針目の針棒 1 8に取付けられる。
[0051] このボーリングメス 2 8が取付けられている針棒 1 8の昇降ストロークを前述 したように調整すれば、 布地に対するボーリングメス 2 8の突き刺し深さが変え られる。 このため針棒 1 8の一回の昇降動によって布地にあけられる孔の大きさ が調整される。
[0052] 天秤駆動機構 8 0については、 これを単独で駆動させることで天秤 3 0の上下 死点の位置及びモーションを自由に設定でき、 前記針棒 1 8の昇降動作とのタイ ミングによって縫製の糸締まりを調整できる。
[0053] 例えば 1ステッチ毎に行われる枠駆動動作について見たとき、 天秤 3 0が上糸 を完全に引き上げた後、 つまり上糸と下糸との絡みによるステッチの形成が完了 した後に枠移動を開始するのが好ましく、 現に一般のミシンではそのように行わ れている。 しかし刺繡縫いの場合は、 1ステッチのステッチ長が比較的大きくな ることが多いので、 枠移動の開始を早めに行うようにしている。 このためステツ チが完全に形成される前に枠移動が行われることとなり、 縫い上がりに悪影響を 及ぼすことがある。
[0054] これに対し、 本実施例による場合は天秤の上死点への到達を早めること、 つま り早めに上糸の引き上げを完了させることが可能となり、 これによつて前記の問 題点を回避できる。 ただし、 この場合には釜 6 0の回転を上げることで例えば従 来は針棒 1 8の一回の昇降に対して釜 6 0を二回転させていたのに対して釜 6 0 を三回転させることで) 、 上糸捕捉タイミングを早める必要がある。
[0055] また 1ステッチのステッチ長が大きい程、 縫いによる被刺繡物の縮み上がりが 生じ易いのであるが、 ステッチ長に応じてステッチ毎の天秤ストロークを変える こと、 すなわちステッチ長に比例して天秤ストロークを大きくすることにより、 被刺繡物の縮み上がりも回避できることとなる。
[0056] 布押え駆動機構 9 0については、 布押え 5 0の昇降ストロークをできるだけ小 さく設定して無駄の無い駆動が可能となる。 また刺繡縫い時には布押え 5 0の昇 降ストロークを必要最小限に設定するとともに、 その上死点及び下死点での加速 度が小さくなるように設定することにより、 振動及び騒音の低減を実現できる。 なおこれについては前記針棒 1 8についても同じことが言える。 さらに被刺繡物 の張り替え時には布押え 5 0を上方へ大きく退避させることもできるのも針棒 1 8の場合と同様である。
[0057] 被剌繡物が皮革や厚手の布地であるときのように、 針棒 1 8の上昇時に縫い針 2 6が被刺繡物から抜け出るときの抵抗が大きい場合は、 この縫い針 2 6が被刺 繡物から完全に抜け出るまで充分に布地を押え付けておくよう、 布押え 5 0の上 昇タイミングを遅らせることも可能である。 これにより糸切れの発生等が防止さ れ、 皮革や厚手の布地に対する刺繍にも容易に対処できる。 第 2実施例
[0058] 図 7及び図 8に第 2実施例の構成が、 前記図 1及び図 3と対応させた断面図で 示されている。 本実施例では、 特に図 8から明らかなように釜駆動機構 100 にお ける駆動軸 100Aの軸上に駆動ブーリ一 104がー体関係で回転するように設けられ ている。 一方、 針棒駆動機構 7 0はサ一ボモータなどの駆動源を備えておらず、 その駆動軸 7 0 Aの軸上には従動プーリ一 7 8が設けられている。 そしてこれら の駆動プーリ一 104 と従動プーリー 7 8との間にはタイミングベルト 120 が掛け られている。 したがって本実施例では、 釜駆動機構 100 の駆動軸 100Aに連動して 針棒駆動機構 7 0の駆動軸 7 0 Aがー方向へ連続回転することとなる。
[0059] そこで針棒駆動機構 7 0のレバー 7 2は支持軸 122 を支点として回動できるよ うに配置され、 かつ駆動軸 7 O Aの軸上にはカム 124 が設けられている。 この力 ム 124 の外周には連結ロッ ド 126 の一端のリング状部分が結合され、 このロッ ド 126 の他端は前記レバ一 7 2のほぼ中間部にピンで結合されている。 これにより 駆動軸 7 O Aの回転は、 前記カム 124及び連結ロッ ド 126 の作動を通じて前記レ バー 7 2を支持軸 122 回りに回動させる。 このレバー 7 2の回動に連動して第 1 実施例の場合と同様に駆動部材 4 2が基針棒 4 0に沿って昇降駆動される。
[0060] このように本実施例では針棒駆動機構 7 0と釜駆動機構 100 とを連動させたこ とにより、 独立して駆動されるのは天秤駆動機構 8 0と布押え駆動機構 9 0との 両駆動機構のみである。
[0061] なおこの第 2実施例において、 前記第 1実施例と同一もしくは均等構成と考え られる部分には図面に同一符号を記載して重複する説明は省略する。 また次の第 3実施例以降についても同様の考えで重複する説明は省略する。
[0062] 第 3実施例
[0063] 図 9及び図 1 0に第 3実施例が、 図 1及び図 3と対応させた断面図で示されて いる。 この第 3実施例は前記第 2実施例において、 さらに布押え駆動機構 9 0を 廃止したものである。 すなわちこの実施例の布押え 5 0は、 従来のミシンと同様 に各針棒 1 8の軸上に対し相対的な上下動可能に組付けられている。 そしてこの 布押え 5 0と針棒 1 8の前記針棒抱き 2 0との間にはコイルスプリング 5 6が設 けられている。 そこで針棒 1 8が駆動部材 4 2の駆動に連動して下降し始めると、 前記スプリ ング 5 6を介して布押え 5 0も下方へ移動する。 そして布押え 5 0が針棒ケース 1 4の下死点ストッパー 5 8に当たって布押え位置に規制された後は、 針棒 1 8 のみが前記スプリング 5 6を圧縮しつつその下死点まで下降する。 なお針棒 1 8 の上昇時には、 その下端の針止め 2 9が布押え 5 0に当たり、 その後は針棒 1 8 と共に布押え 5 0も上昇する。
[0064] このように本実施例では、 針棒駆動機構 7 0と釜駆動機構 100 とを連動させ、 かつ布押え 5 0を針棒 1 8に連動させたことにより、 独立して駆動されるのは天 秤駆動機構 8 0のみとなる。
[0065] 第 4実施例
[0066] 図 1 1及び図 1 2に、 前記第 1実施例の構成をベースとしてジヤンビング機構 を採用した実施例が示されている。 なおジヤンビングは、 針棒駆動機構 7 0と布 押え駆動機構 9 0との駆動を一時的に解除すればよい。
[0067] そこで針棒駆動機構 7 0については、 基針棒 4 0に対して昇降体 4 1及び前記 駆動部材 4 2がー体関係で昇降動可能に組付けられている。 ただし駆動部材 4 2 は、 その係合突片 4 3と前記針棒 1 8の突出部 2 2との係合を解除すべく基針棒 4 0の軸芯回りに回動可能である。 なおレバー 7 2は前記昇降体 4 1に対しリン ク 7 4及びピン 7 5, 7 6によって連結されている。
[0068] 布押え駆動機構 9 0については、 布押え軸 5 2に隣接してガイド棒 4 6が配置 され、 その軸上に昇降体 4 7及び駆動部材 4 8がー体関係で昇降動可能に組付け られている。 この駆動部材 4 8には布押え軸 5 2のピン 5 4に係合した一対の係 合突片 4 9が形成されている。 またこの駆動部材 4 8についても、 その係合突片 4 9と前記布押え軸 5 2のピン 5 4との係合を解除すベくガイ ド棒 4 6の軸芯回 りに回動可能である。 そして布押え駆動機構 9 0の前記レバー 9 2は前記昇降体 4 7に対しリンク 9 6及びピン 9 7 , 9 8によって連結されている。
[0069] 図 1 2で示されているように、 前記両駆動部材 4 2, 4 7の上死点の近くには それぞれソレノィ ド 130 が配置されている。 このソレノィ ド 130 の通電によって プランジャ 132 が仮想線で示されている状態に突出する。 この突出したプランジ ャ 132 力 上昇してきた駆動部材 4 2, 4 8のそれぞれの斜面 4 2 a , 4 8 aに 接触する。 これによつて両駆動部材 4 2, 4 8が前述したように回動して針棒 1 8及び布押え軸 5 2に対する駆動伝達が遮断される。
[0070] なお刺繡縫いのためのジヤンビングは、 少なくとも針棒駆動機構 7 0の駆動を 一時的に解除すればよいのであるから、 例えば第 1実施例においても針棒駆動機 構 7 0の駆動源 7 0 Cを一時的に停止させることによつても対応できる。 ただし、 この場合は多頭ミシンの各ミシンへッ ド Hにおいて針棒 1 8の駆動が解除される ため、 例えば各ミ シンへッ ド Hのうちの幾つかを休止させる各頭制御に対応する には前記のジヤンピング機構が必要である。
[0071] 第 5実施例
[0072] 図 1 3に本実施例に係るミシンへッ ド Hが縦断面図で示され、 図 1 4に図 1 3 の Π— I I矢視図が示されている。 これらの図面に いて、 まずミシンヘッ ド Hは アーム 1 2と針棒ケース 1 4とを備えている。 この針棒ケース 1 4は前記アーム 1 2の前面部 (図 1 3の右側面部) に配置され、 リニアベアリング 1 6、 ラジア ルベアリング 1 7及びアーム 1 2のガイ ド 1 3により図 1 4の左右方向ヘスライ ド可能となっている。 またアーム 1 2の背面部 (図 1 3の左側面部) は、 前記ミ シンフレーム 1 0に固定されている。
[0073] 前記針棒ケース 1 4には複数本 (本実施例では六本) の針棒 1 8力 図 1 4の ' 左右方向に一定の間隔をもつてそれぞれ上下動作可能に組付けられている。 これ ら各針棒 1 8のほぼ中間位置には針棒抱き 2 0がそれぞれ固定されている。 各針 棒抱き 2 0は図 1 3の左側において突出部 2 2をそれぞれ備えている。
[0074] 前記各針棒 1 8の上端部のばね受け 1 9と針棒ケース 1 4の上部撗フレーム 1 4 a上面との間には、 各針棒 1 8を常に上方向に付勢する針棒保持スプリ ング 2 4がそれぞれ設けられている。 このスプリング 2 4の弾性力により、 各針棒 1 8 は後述する針棒駆動力を受けない限り、 図 1 3の実線で示されている上死点位置 に保持されている。 なお前記各針棒 1 8の下端部には縫い針 2 6がそれぞれ装着 されている。
[0075] 前記アーム 1 2には図 1 3で示されているように、 前記各針棒 1 8と平行な一 本の基針棒 4 0が配置されている。 この基針棒 4 0の軸上には、 駆動部材 4 2力く 上下動可能に組付けられている。 この駆動部材 4 2には、 上下一対の係合突片 4 3がー体に形成されている。 これら両係合突片 4 3の間には、 アーム 1 2に対す る針棒ケース 1 4の前述したスライ ドによって選択された一本の針棒 1 8の突出 部 2 2が係合することとなる。
[0076] 前記駆動部材 4 2には、 リンク 7 4及びピン 7 5, 7 6を介してレバ一 7 2の 一端が述結されており、 このレバ一 7 2の他端が針棒用駆動軸 7 0 Aに固定され て、 この駆動軸 7 0 Aと共に回動するようになっている。 したがつてこの駆動部 材 4 2は針棒用駆動軸 7 O Aの往復回動により、 基針棒 4 0に沿って上下に往復 駆動されることとなり、 これによつて針棒 1 8が上下に往復駆動される。
[0077] 前記針棒ケース 1 4には、 各針棒 1 8と対応する箇所において天秤 3 0がそれ ぞれ配置されている。 これらの天秤 3 0は、 針棒ケース 1 4に両端が支持された 天抨軸 3 4の軸上においてそれぞれ回動可能に支持されている。 そして各天秤 3 0は天秤軸 3 4の軸芯を中心とするギヤ 3 2をそれぞれ備えている。
[0078] なお前述のように選択された針棒 1 8に対応する天秤以外の各天秤については、 それぞれのギヤ 3 2の一部が、 天秤軸 3 4の下方において前記アーム 1 2の上面 に固定された天秤レール 3 6に嚙み合って図 1 3の実線で示された姿勢に保持さ れている。
[0079] また、 天秤用駆動軸 8 O Aの軸上には駆動ギヤ 8 2が固定されている。 この駆 動ギヤ 8 2の前方 (図 1 3の右方) で対応する箇所においては前記天秤レール 3
[0080] 6のレール部が切り欠かれている。 これにより針棒 1 8の選択動作に伴って駆動 ギヤ 8 2の前方に位置した天秤 3 0のギヤ 3 2のみが駆動ギヤ 8 2に嚙み合うと ともに、 天秤レール 3 6との嚙み合いは解除される。 このため選択された天秤 3
[0081] 0のみ力 駆動軸 8 0 Aの往復回動に連動して天秤軸 3 4の軸芯回りに往復回動 することとなる。
[0082] さらに前記アーム 1 2には、 前記基針棒 4 0の後方 (図 1 3の左方) において この基針棒 4 0と平行に布押え軸 5 2が上下動可能に組付けられている。 この布 押え軸 5 2の下端部には、 アーム 1 2の下面において布押え 5 0が固定されてい る。 また布押え軸 5 2の軸上にはピン 5 4が固定されている。
[0083] 布押え用駆動軸 9 O Aにはレバ一 9 2が、 この布押え用駆動軸 9 O Aと共に回 動するように取付けられている。 このレバー 9 2の先端部には、 前記布押え軸 5 2のピン 5 4に係合した係合溝 9 4が形成されている。 この駆動軸 9 O Aの往復 回動により布押え軸 5 2と共に前記布押え 5 0が上下動作する。
[0084] 一方、 前記テーブル 1上における針板 2の下面には、 通常よく知られているよ うに釜 6 0が配置されている。 この釜 6 0を回転させる釜軸 6 2は、 テーブル 1 下面のフレーム 1 aに対して回転可能に支持されている。
[0085] 次に、 この刺繡ミシンの針棒駆動機構 7 0と釜駆動機構 1 0 0について説明す る o
[0086] 針棒駆動機構 7 0は図 1 4から明らかなように、 針棒用駆動軸 7 O Aの一端が、 アーム 1 2の外側面に固定されたパルスモータ 7 0 Bに連結されており、 このパ ルスモータ 7 0 Bから往復回動を受けるように構成されている。 即ち、 パルスモ —タ 7 0 Bが針棒駆動モータに相当する。 また、 パルスモータ Ί 0 Bの回転軸 (図示されていない) にはアブソリュートエンコーダ 7 0 Cが接続されており、 このアブソリュー卜エンコーダ 7 0 Cによってパルスモータ Ί 0 Bの回動角度、 即ち、 間接的には縫い針 2 6の針先位置が検出できるようになつている。
[0087] 釜駆動機構 1 0 0は図 1 3から明らかなように、 釜軸 6 2の一端が、 フレーム 1 aに固定されたパルスモータ 1 0 0 Bに連結されており、 このパルスモータ 1 0 0 Bから一方向への連続した回転力を受けるように構成されている。 また、 ノ、。 ルスモータ 1 0 0 Bの回転軸 (図示されていない) にはアブソリユートェンコー ダ 1 0 0 Cが接続されており、 このアブソリュートエンコーダ 1 0 0 Cによって パルスモータ 1 0 0 Bの回転角度、 即ち、 間接的には釜 6 0の回転角度が検出で きるようになつている。 このアブソリュ一トエンコーダ 1 0 0 Cが釜回転角度検 出手段に相当する。
[0088] なお、 本実施例に係る刺繡ミシンでは、 天秤用駆動軸 8 O Aおよび布押え用駆 動軸 9 0 Aも各々パルスモータ 8 0 B, 9 0 Bによって独立に駆動される。
[0089] 図 1 5は、 本実施例に係る刺繡ミシンの一つのミシンへッ ド Hにおける制御ブ 口ック図を表している。
[0090] C P U 4 0 0からの信号に基づいて釜駆動機構 1 0 0のパルスモータ 1 0 0 B が駆動されて釜 6 0が回転されると、 釜 6 0の回転角度はアブソリュートェンコ ーダ 1 . 0 0 Cによって検出され、 エンコーダ ·インターフェース 2 0 0 Cを介し て C P U 4 0 0に入力される。 C PU 4 0 0では、 釜 6 0の回転角度を基にして 縫い針 2 6の位置制御を行うべく針棒駆動機構 7 0のパルスモータ 7 0 Bの回動 角度を演算する。 そして、 この値をパルス信号に変換して個別パルスモータ '統 括インタ一フヱ一ス 3 0 0を介して針棒駆動ドライバー 2 7 0 Bに出力する。 針棒駆励ドライバー 2 7 0 Bは入力されたパルス信号に基づいて前記パルスモ —夕 7 ひ Bを所定の角度だけ回動させるための電力を出力する。 図 1 6に、 この 針棒駆動ドライバ一 2 7 0 Bの回路図が示されている。 なお、 この回路はパルス モータの駆動用としてごく一般的に使用される回路であるために、 説明は簡単に 行う。
[0091] D P端子から入力されたパルス信号は、 Dタイプ ·フイリップフロップ回路 2 7 2のクロック端子 CL 1, CL 2に導かれる。 Dタイプ'フィリップフロップ 回路 2 7 2では、 クロック端子 CL 1, CL 2に入力されたパルス信号を前記パ ルスモータ 7 0 Bの各コイル MC 1, MC 2, MC 3, MC 4の励磁状態に応じ た信号に変換して Q l, Q 2, Q 3, Q 4端子から出力する。 この Q l, Q 2, Q 3, Q 4端子からの出力信号は、 バッファ回路 2 7 6を経由して各コイル MC 1, MC 2, MC 3, MC 4の通電を司るトランジスタ T r 1, T r 2, T r 3, T r 4に各々入力される。 これによつて、 各コイル MC 1, MC 2, MC 3, M C 4の励磁状態が制御され、 パルスモータ 7 0 Bは入力されるパルスの数に応じ て所定の角度まで歩進回動される。 なおこのパルスモータ 7 0 Bは、 DP端子か ら入力されるパルス信号の 1パルスにつき 1. 8 ° 回動される。
[0092] 単安定マルチバイブレータ 2 7 8は、 D P端子からの入力パルス信号によって 前記バッファ回路 2 7 6の動作を制御 (禁止あるいは禁止解除) する。
[0093] CW/C CW端子には、 パルスモータ 7 0 Bの回転方向を切り換える信号が入 力される。 この信号が入力されると、 ノン 'インバートバッファ回路 2 7 4の S 1と S 2との導通状態が逆転して、 前記 Dタイプ ·フィリップフロップ回路 2 7 2の回路接続が切り換わる。 これによつて、 入力パルス信号に対する励磁コイル MC 1 , MC 2, MC 3, M C 4の励磁状態が切り換わり、 パルスモータ 7 0 B の回転方向が逆転する。 即ち、 この針棒ドライバ一 2 7 0 B、 個別パルスモータ • インタ一フヱイス 3 0 0および CPU 4 0 0等がモータ作動手段として機能す る o
[0094] 図 1 7は、 釜 6 0の回転角度 X 1/2 (X) と縫い針 2 6の針先位置 (y) と の関係を表した図である。 なお (X) を、 釜 6 0の回転角度 X 1 2に設定した のは、 釜 6 0の 2回転に一回の割合で釜先と針先とが出合うタイミング (針釜タ ィミング) があるためである。
[0095] A区間、 即ち、 x = 1 0 1 ° 〜 1 8 0 ° の範囲では、 yと Xとは、 次の関係 式で表される。
[0096] 【数 + B a
[0097] 1】
[0098] X = 1 8 1 ° 2 3 0 ° の範囲 (B区間) では、
[0099] 【数 2】
[0100] y =VrRb2 - (x-Ab) 2 + B b
[0101] で表される。
[0102] x= 2 3 1 ° - 3 0 0 ° の範囲 (C区間) では、
[0103] 【数 3】
[0104] y=V R c2 - (x-A c) 2 +B c
[0105] で表される。
[0106] X = 3 0 1 ° 3 6 0 ° の範囲 (D区間) では、
[0107] [数 4】
[0108] y = B d = 31. 5
[0109] で表される。
[0110] x= 3 6 10 1 0 0 ° の範囲 (E区間) では- 【数 5】
[0111] y =v R e (x-A e 2 + B e
[0112] で表される。
[0113] 各区間 (A〜B) における針先位置 (y) と釜軸 6 2の回転角度 X 1/2 ( x) との関係式は、 ROM 4 1 0に記憶されており、 この関係式に基づいて、 C P U 4 0 0では釜軸 6 2の回転角度に対するパルスモータ 7 0 Bの回動角度を演 算する。 なお各パラメータ R a〜R e, A a〜A eおよび B a〜B eは R AM 4 2 0あるいは ROM 4 1 0に記憶されており、 縫製の対象等を考慮して自由に設 定することができるようになつている。
[0114] したがって、 図 1 7に示すように縫い針 2 6が布面より下にある時間 (区間 A, B) 、 即ち挿針タイミングから抜針タイミングの間の時間 (揷針時間) を縫製対 象等によって必要最小限に設定することができる。 このために、 縫い針 2 6が挿 針中に作動が制限される刺繡枠等の駆動にも余裕が生じる。
[0115] さらには針棒駆動機構 7 0における駆動軸 7 O Aの最大回動角も変更でき、 こ れによって針棒 1 8の昇降ストロークが調整される。 即ち、 縫製時には針棒 1 8 の上死点位置を下げて昇降ストロークを可能な範囲で小さくし、 布の張り替え作 業時などにおいては針棒 1 8を大きく上昇させて作業性を高めることができる。
[0116] また、 各ミシンへッ ド H毎にパルスモータ 7 0 Bが設けられているために、 一 台のミシンへッ ド Hにおいて挿針が不要な場合にも、 他のミシンへッ ド Hを運転 状態に保ったままでこのミシンへッ ド Hを抜針のまま止めておくことができる。 このため、 従来は針棒を遊動させるために必要がであったジャンプ装置等も必要 がなくなる。
[0117] 図 1 8には環縫い刺纏機のルーパ駆動装置の一部破断断面図が示されている。 ルーパ土台 5 0 2の内部には軸受 5 0 4によってほぼ水平状態に支持された回転 軸 5 0 6が収納されており、 この回転軸 5 0 6のほぼ中央にルーパ駆動ギヤ 5 0 8が固定されている。 さらに回転軸 5 0 6の一端にはパルスモータ 5 1 0が接続 されており、 このパルスモータ 5 1 0によって回転軸 5 0 6およびル一パ駆動ギ ャ 5 ひ 8は軸心を中心として所定の角度だけ回動される構造となっている。 ルー パ駆動ギヤ 5 0 8には、 前記回転軸 5 0 6と直角に支持された略円筒状のルーパ 従動ギヤ 5 1 2が嚙み合わされている。 さらに、 ルーパ従動ギヤ 5 1 2の上部に はこのルーパ従動ギヤ 5 1 2と軸心が一致するように鉤針 5 1 4が配置されてい る。 この鉤針 5 1 4は、 図示されていない駆動機構によって昇降されるとともに 軸心回りに回動されて鉤の向く方向を制御できるようになつている。
[0118] 環縫い剌繡が行われるときには、 鉤針 5 1 4の鉤が縫い方向を向くように制御 される。 この鉤針 5 1 4の回動に伴ってルーパ従動ギヤ 5 1 2がパルスモ一夕 5 1 0によって回動され、 ルーパ従動ギヤ 5 1 2の図示されていない基準点が鉤針 5 1 4の鉤の方向に一致するよう制御される。 この状態で鉤針 5 1 4が下降して、 被刺繡布 (図示されていない) を貫通しながらルーパ従動ギヤ 5 1 2の中空部分 に挿入される。 このル一パ従動ギヤ 5 1 2の中空部分には糸が導かれており、 ル —パ従動ギヤ 5 1 2は前記鉤針 5 1 4に対してこの糸を巻き付けるようにパルス モータ 5 1 0によって所定の角度だけ回動される。 次に鉤針 5 1 4が上昇すると 鉤の部分に糸が掛けられてこの糸が被刺繡布の上に引き上げられる。 さらにこの 状態で被刺繡布が所定寸法だけ移動してこの移動分だけ糸が引き出される。 次に. 再び鉤針 5 1 4が下降して被刺繡布に揷針されると鉤の部分に掛けられている糸 が外れて、 鉤針 5 1 4のみがルーパ従動ギヤ 5 1 2の中空部分に揷入される。 そ してルーパ従励ギヤ 5 1 2の回動によって糸の別な部分が鉤針 5 1 4に巻き付け られる。 新たに鉤針 5 1 4に巻き付けられた糸は、 鉤針 5 1 4の上昇によって被 刺繡布および前回縫われた糸の上に弓 Iき上げられ、 以後このような手順で作業が 繰り返されることによつて環縫 、刺繍が行われる。
[0119] 従来は、 鉤針 5 1 4の鉤の方向に前記ルーパ従動ギヤ 5 1 2の基準点とを一致 させる回動制御はパルスモータ 5 1 0によって行われていたが、 前記鉤針 5 1 4 に対して糸を巻き付けるために前記ルーパ従動ギヤ 5 1 2を所定の角度だけ回動 させるのはミシン主軸の回転に連動して行われていた。
[0120] これに対して、 本実施例においてはルーパ従動ギヤ 5 1 2の回動は全てパルス モータ 5 1 0で制御されるように構成されているために装置がシンプルなものと なっている。 また刺繡に使用される糸の太さや硬さなどによって鉤針 5 1 4に対 するルーパ従動ギヤ 5 1 2の回動角度等を自由に設定することもできるために、 糸素材の選択範囲も広くなる。
[0121] 図 1 9には、 テープあるいはコード (コード等) の縫い付け機能を付加した刺 繡ミシンの縦断面図が示されている。
[0122] 針棒 6 0 2の先端部分の外周には、 布押えとして機能するニップル 6 0 4およ びこれを支えるニップルガイド 6 0 6が前記針棒 6 0 2に対して相対移動可能に 取り付けられている。 そしてこのニップルガイ ド 6 0 6は、 アーム 6 1 2に一端 が固定されているニップルスリーブ 6 0 8の内部に揷通されている。 さらにニッ プルスリーブ 6 0 8の外周にはボビン回転用ブッシュ 6 1 0が取り付けられてお り、 このボビン回転用ブッシュ 6 1 0が二ップルスリーブ 6 0 8の回りに回動可 能な構造となっている。 ボビン回転用ブッシュ 6 1 0には、 コード等を巻いたボ ビン 6 1 4とガイ ド用アーム 6 1 8が取り付けられており、 ボビン 6 1 4に巻か れたコ一ド等はガイ ド用アーム 6 1 8の先端に固定された円筒状のコードガイ ド 6 1 6を通って前記ニップル 6 0 4の先端に導かれる。 ボビン回転用ブッシュ 6 1 0の上端外周には歯車 6 1 1が形成されており、 こ の歯車 6 1 1が立軸 6 2 0の下端に形成された立軸下ギヤ 6 2 1に嚙み合わされ ている。 立軸 6 2 0の上端には立軸上ギヤ 6 2 2が形成されており、 このギヤ 6 2 2が上軸 6 2 4の前端ギヤ 6 2 5に嚙み合わされている。 さらに、 この上軸 6 2 4の後端に形成された後端ギヤ 6 2 6には、 アーム 6 1 2の外側面に固定され たパルスモータ 6 3 0の尾区動軸 6 3 1に形成されたギヤ 6 3 2が嚙み合わされて いる。 この構造によって、 パルスモータ 6 3 0の回転運動が、 上軸 6 2 4および 立軸 6 2 0を介してボビン回転用ブッシュ 6 1 0に伝達される。
[0123] コ一ド等の縫い付けが行われるときには、 模様に合わせてボビン回転用ブッシ ュ 6 1 0が回動され、 常にコードガイド 6 1 6が縫い方向に位置するように前記 パルスモータ 6 3 0の回動制御が行われる。 なお針棒 6 0 2の動きは通常の剌繡 ミシンと同様である。
[0124] 従来は、 複数のミシンへッ ド Hに対して前記パルスモータ 6 3 0がー台であり、 前記パルスモータ 6 3 0の回転運動がシャフトを介して各々のミシンへッド Hに 伝達されていたが、 本実施例ではミシンへッ ド H毎にパルスモータ 6 3 0を設け ているために、 各ミ シンへッ ド Hの運転/休止を自由に設定でき、 従来のように 各ミシンへッ ド Hの間にクラッチ機構等を設ける必要がなくなり装置がシンプル なものとなっている。
[0125] 以上本発明の各実施例を図面に従って説明したが、 本発明はこの実施例に限定 されるものではなく、 種々の実施態様が含まれている。
[0126] 例えば図 Ί及び図 8で示されている第 2実施例において独立して駆動される二 つの駆動機構 8 0 , 9 0、 また図 9及び図 1 0で示されている第 3実施例におい て独立して駆動される一つの駆動機構 8 0をそれぞれ他の駆動機構に代え得るの は当然可能である。 '
权利要求:
Claims 請 求 の 範 囲
( 1 ) 刺繡縫いに必要な各駆動機構のうちの少なく,とも一つが、 他の駆動機構 から独立した駆動源をもち、 この駆動源と他の駆動機構の駆動源とを同期駆動ざ せるように制御する制御装置を備えた刺繡ミシン。
( 2 ) 複数のミシンへッ ドを備える多頭式の刺繡ミシンにおいて、 刺繡縫いに 必要な各駆動機構のうちの少なくとも一つが、 他の駆動機構から独立した駆動源 をもち、 この駆動源と他の駆動機構の駆動源とを同期駆動させるように制御する 制御装置を備え、 さらに前記独立した駆動源が前記各ミシンへッ ドの共通駆動源 となっている剌繡ミシン。
( 3 ) 複数のミシンへッ ドを備える多頭式の刺繡ミシンにおいて、 剌繡縫いに 必要な各駆動機構のうちの少なくとも一つが、 他の駆動機構から独立した駆動源 をもち、 この駆動源と他の駆動機構の駆動源とを同期駆動させるように制御する 制御装置を備え、 さらに前記独立した駆動源は前記の各ミシンへッ ド毎に設けら れている刺繡ミシン。
类似技术:
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